東京の「ナイルレストラン」 インド独立運動の闘士が開業した店
上京した折の、夕食はカレーにしました。東京で未だ行っていないカレーと言えば、いくつか候補が挙がります。
まず、「デリー」。湯島と銀座にお店があって、ここの「カシミールカレー」は辛いことで有名です。
次に「ボンディ」。これまた神保町と銀座にありますが、欧風カレーの名店であります。そして最後が、「ナイルレストラン」。この店は、ムルギーランチですが、銀座にしかありません。
これらの3店は、全て銀座にお店があるのですが、「デリー」にしろ「ボンディ」にしろ、本店は銀座ではないのです。味は、銀座も本店も同じなのかもしれませんが、その店の本来持つ雰囲気や伝統は、本店でしか味わえないような気がします。銀座以外には行けそうに無い状況でしたので、ここは迷わず「ナイルレストラン」にすることにしました。
ナイルレストランは、昼食を取った「みかわや」よりもずっと古い歴史があります。そもそも「ナイル」と言う言葉は、A..M.ナイルなる人物に由来します。この人は、インド南部のケララ州生まれのインド人で、インド独立運動に参加して、イギリス当局から目をつけられていたために、兄が留学したことのある日本に留学しました。
日本でも、チャンドラ・ボースと同様にインド独立運動をしていましたが、1919年に銀座に初の本格インドレストランとしてナイルレストランを開業しました。この話で思い出すのが、「新宿中村屋」です。私は、ここのチキンカレーが大好きで、新宿末広亭で落語を聞いた後、よく訪れているカレー屋さんです。この新宿中村屋のカレーも、インド独立運動の闘士、ラス・ビハリ・ボースを日本人創業者が支援していた縁でカレーをはじめたのです。
さすがに、東京のカレー屋さんです。美味しいだけでなく、インド独立運動がらみの歴史を持っているなどは、福岡のカレー屋さんにはない面白さがあります。
さて、期待を持って店内に入ると、意外と小さなお店です。客が立て込んでくると、2階に案内されるようですが、私は1階にテーブルが空いていました。見渡してみると、店内には、A..M.ナイルの伝記本などが多く飾ってあります。しかし、ほとんどの人がこのことに気づいていないようです。
インド人の方が、注文をとりに来ましたが、ムルギーランチが定番みたいなことを言ってくれます。迷わず、1400円のムルギーランチにしました。ランチとつけられていますが、夕食でも大丈夫です。ちなみに、「ムルギー」とは、チキンの意味だそうです。このムルギーそのものを店名にしたのが、渋谷道玄坂の「ムルギー」です。私も、行ったことがありますが、レトロムード満点で、山のように盛り付けられたライスにビックリする珍店の一つです。
やがて出てきたムルギーランチは、その名の通り、鳥の骨付きモモ肉がカレーの横に添えられています。この骨を、インド人のウエイターさんが器用にナイフで取ってくれます。そして、「グチャグチに混ぜてください。混ぜれば混ぜるほど美味しくなります。」とアドバイスがあります。
プレートには黄色いライス、煮野菜やポテトサラダがありますので、これらをカレーと一緒にグチャグチャとやるには、少し抵抗がありますが、アドバイス通りにグチャグチャに混ぜてみました。食べてみると、なるほど、これは混ぜた方が美味しいのかなと思いました。
それほど辛くはないカレーです。チキンもホッコリとして大変美味しいカレーです。近くのテーブルには若い女性が多いのですが、さすがにグチャグチャとせずにお行儀よく食べていました。ま、自分の食べたいように食べるのがいいとは思いますが、折角、ウェイターがアドバイスしてくれているのだからと思うのは私だけなのでしょうか。
帰りのレジの所には、オーナーのナイル氏がいました。この方は、A..M.ナイル氏の孫に当たるそうです。時々、グルメ番組をはじめとする色々なテレビに登場するのでご覧になった方も多いと思います。
なお、このナイルレストランは、昼食を取った「みかわや」から歩いてすぐの場所です。
銀座インドカレーレストランナイルさんの各種カレー
「インド人、嘘つかないよ!」あの“ナイルレストラン”のナイルさんのカレー
○ 印度料理専門店 ナイルレストラン
所在地 東京都中央区銀座4-10-7
電話 03-3541-8246
営業時間 11:30~21:30 (~20:30 日曜日)
定休日 火曜日
駐車場 不明
ナイルレストラン公式ホームページ http://www.ginza-nair.co.jp/index.html
デリー 公式ホームページ http://www.delhi.co.jp/
ボンディ 公式ホームページ http://www.bondy.co.jp/
新宿中村屋 公式ホームページ http:/www.nakamuraya.co.jp/curry_room/index.html
By Jun
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