私にとって、福岡の懐かしのカレー店を上げると三つあります。
まず、中洲の入り口にあった「湖月」。大きな皿に入ったカレーが、2階には、小さなエレベーターで運ばれていました。
次に、「ナイル」。西鉄名店街や博多駅にあったカレーのミニ・チェーン店で、そのネットリとした独特の味のカレーを思い出す人は多いでしょう。
最期が、天神の天神ビルの地下にあった「サムソン」。前の二つのカレー店と異なり、英国風カレーと称して、インテリアの豪華さもあって、高級志向のカレー店でした。
銀色をしたポットにあるカレーをレーズンの入ったバターライスにその都度かけて食べるというものでした。もちろん、辛さの量の指定もできました。
少し高めのカレーでしたが、落ち着いた雰囲気のインテリアもあって、洒落たレストランで食べているように感じ、お客さんも多く来ていました。
その「サムソン」が十数年前に、忽然と閉店しました。
移転先もわからず、福岡のカレーファンの中にも「サムソン」がどこに行ったのかネットの掲示板等で尋ねる書き込みもありました。
以上の経緯を、このブログ「Jun's my Taste」で記事にしたところ、今年の夏、ある方からサムソンの元経営者の方が、大野城市で食堂を開店しているとのコメントをいただきました。
その店の名は、「まんぷく食堂」。「サムソン」とは、似ても似つかない屋号です。
大野城の店の近くに住んでいるヨット仲間の方が、一度訪れて、レポートしていただきましたが、今回、私も実際に出かける機会がありましたので記事にすることにしました。
八月初旬、国道3号線を車で向かいましたが、いきなり渋滞に巻き込まれました。
渋滞からやっと逃れて、大野城市のまどかピア近くの「まんぷく食堂」に到着。
店の前には、4台ほどの駐車場があります。
外観は、いわゆる街の食堂といった風情。夕方に入ったのですが、客は一人。馴染みの方らしく、店主と歓談中。
店内は細長いつくりで、カウンターとテーブル3卓。その一番奥のテーブルに座りました。
メニューを見てみると、大体1000円以下のラインナップで、日替わり定食などの定食もの、カツ丼などの丼もの、チャンポン等の中華などがあり、メニューの一番最後の消えかかりそうな字でカレー600円とありました。
一切、サムソンの気配は感じられません。
ここに来たのは、サムソンのカレーとの再会でしたので、迷わずカレーを注文。
カレーというものは、ご飯をお皿についで、その上からカレールーをかけるものですから、注文してすぐに出てきそうなものですが、意外と時間がかかりました。と言っても、10分も待たされるわけではなく、5分くらいでテーブルに出てきました。
サムソン時代のように、別のポッドにカレーがあるわけでもなし、ましてやレーズン入りのバターライスでもありません。街の喫茶店や食堂で出されるありふれた皿にライスがあり、それにカレーのルーがかけてあるきわめてオーソドックスなスタイルです。
食べてみると、アーこれがサムソンのカレーと言えばそうだし、違うなと思えばそうであるまことに不思議な感じ。
確かに、ナイルのカレーであれば独特なカレーの印象があったので、すぐにわかるのですが、なにしろサムソンのはオーソドックスな英国風カレーでしたから、急には思い出せないのです。
それとかなり高級のインテリアで、テーブルクロスがあり、銀風のカレーポッドで食べていたのが、街の普通の定食屋さんの普通のテーブルで食べるのとは雰囲気も異なり、その辺も影響してすぐにはあのサムソンのカレーだと即決できないのかもしれません。。
食べ進んでいくと、カレー自体は、なかなか美味しいカレーでもあり、懐かしいサムソンの雰囲気がよみがえり始めました。
店の中にも一切、サムソンを偲ばせるものはありません。そういうことからも、サムソンの味は心の中でそっとかみしめておくのが良いのかもしれません。
〇 まんぷく食堂
福岡県大野城市曙町3-2-7 まどかぴあ近く 場所はここ Googleマイマップ
092-584-5246
11:00~14:00 17:00~21:00
定休日 日曜日
駐車場 店の前にあり
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